いったいだれの歯?(3/7)

文・夏美  

ところがだんだんとこまったことが起きてきました。
すぐになんでもかじりたくなるのです。
おせんべいなんかではあきたらず、ある日だいこんを丸ごとバリバリとかじっていました。
そしてにんじんをナマのまま、次はゴボウをゴリゴリ。

みんなが心配してやめるように言いましたが、フミヤは言うことを聞きません。
自分でもやめられないのです。
とうとう気が付くとお皿をかじっていました。
お母さんがびっくりしてお皿をとりあげると、今度はテーブルにかじりつきました。

お母さんは急いでフミヤをお医者さんにつれていきました。
いろんなところをけんさされましたが、どこも「いじょうなし」でした。
とうとう学校のとびばこをかじってしまいました。いくらすごい歯でもやりすぎです。

お母さんたちは「いったいどうしてなんだろう」と頭をかかえましたが、フミヤには心当たりがありました。
“おまじないを変えてしまったから”

こまったフミヤはそっとおじちゃんちをたずねました。
暗い縁の下に向かって、手をあわせておねがいしました。
「ネズミさんごめんなさい。もう一回やり直させてください」
すると・・・。

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夏美 について

大阪出身。童話やミステリーが好きで、少年探偵団や少女探偵ナンシーで育ちました。自分もそんな感じの、子供がワクワクできるようなミステリーやサスペンスを書けたらいいなあと思っています。ようやく落ち着いてパソコンに向えるようになった主婦です。尊敬する人はグラン・マ・モーゼスです。