おれと天使(5/6)

文・泉あおり  

キイーーン!
「ひい、ぶつかるっポ!」
「ぎゃあ、あっぶねえっ」
すでに町すら見えないほど高くまいあがったふたりは、あとすこしでジェット機の羽に、げきとつするところだった。
「おい、雲だ! えらく高い場所にきちまったぞ」

ゴゴゴオオォ!
「見るっポ! 地獄のとびらが、よんでるっポ」
ヨースケが空を見ると、そこにはブラックホールのようなまっ黒いあなが、大きな口をあけてまっていたのだ。
「ひいぃ、もうおれは、地獄の住人になっちまうのか・・・」
ゴゴオオオオォ!
地獄のあなから聞こえる、おどろおどろしい風の音に、ヨースケは身ぶるいした。

「あ! 雲の上に、だれかいるっポ」
そのとき、ヨースケをつかむ天使ポポが、目のまえのにゅうどう雲にむかってさけんだ。
「よし、とにかく雲の中にツッコむぞ! ほら、おれも手でこぐから、がんばれ!」
パタパタパタ
カエルのように空気を手でこぐと、ヨースケたちはようやくにゅうどう雲の中にとうちゃくした。

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泉あおり について

兵庫県神戸市在住。 ふと子供の本を書こうと思いつき、会社を飛びだしました。 今は時間を見つけては、童話と児童小説を書いています。 趣味は妻とのさんぽ。とくに山から神戸の景色を見るのが大好きです。 日本児童文芸家協会 研究会員