さくらのはっぱ リーフスキー(1/4)

文・山庭さくら   絵・橋本悦代

日の出ようちえんのうらに、大きな1ぽんのさくらの木がありました。
あきになり、みどりいろのはっぱたちは、いろをかえました。
きいろいはっぱ。赤いはっぱ。金いろにかがやくはっぱまであります。
「まあ、あなたの赤いいろ、なんてすてきなの。まるでお日さまみたい」
「きみのきいろいいろこそ、お月さまみたいできれいだよ」
はっぱたちは、みんなでほめあいます。
そんな中で、1まいだけ、ちゃいろのあなあきはっぱがありました。リーフスキーです。
「見てみろよ、あのいろ。きたないねえ」
「あなもあいてるよ。みっともないったらありゃしない」
きれいないろのはっぱたちは、ひそひそとリーフスキーのわる口をいいます。
リーフスキーは、いつもひとりぼっちでした。
リーフスキー1あるとき、リーフスキーは、うさぎの女の子が、ベッドからそとをながめているのを見つけました。
このあいだ、ようちえんのブランコからおちて、足をケガした女の子です。
「あの子のおうちは、あそこだったんだ」
それからまい日、リーフスキーは、うさぎの女の子をながめていました。
「またきょうも、あの子が見ているよ。はやく足がよくなって、ようちえんにかよえるといいなあ」

ピュール、ピュルルル~
あるあさ、つめたいかぜがふきました。
はらはら、ひらひら
はっぱたちは、ひらひらと、じめんにまいおりました。
森の小みちは、たくさんのいろのおちばでいっぱいです。
まるで、いろとりどりの毛糸であんだふとんがかかっているよう。
リーフスキーは、みんなとすこしはなれたところに、ひらりとおちました。
「えだについていたときは、とおくまで見えてたのしかったねえ」
「しゃくとり虫さんがきたときは、くすぐったかったよね」
「しらない町のはなしをしてくれた小とりさんたちは、げん気にしているかしら」
きれいないろのおちばたちは、まい日、そんなはなしをしながら、えだについていたころのことを、なつかしんでいました。
「あのうさぎのおんなの子の足は、なおったかなあ」
リーフスキーだけは、ひとり、うさぎの女の子をしんぱいするのでした。

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山庭さくら について

山庭さくら(やまにわ さくら) 愛媛県出身。大好きな童話作家は浜田広助。 図書館での読み聞かせ、児童養護施設でのボランティア、大学病院の小児科でのボランティアでの読み聞かせを行ってきて、童話や絵本の大切さを実感。 2006年に出版した『ウータンタンのおはなし』は、大分県の夏休み課題図書に選ばれる。 その後、依頼で『不思議なコウモリ』や『シッポでさよなら』などを創作。これまで作った作品は20以上。読み終えた後に、心がほっこりする童話を書きつづけている。 HP:幸せつなぎスト

橋本悦代 について

北九州出身。 第14回 小学館おひさま絵本コンクール『おにたくん やまのぼりだよ』(作・絵)で 最優秀賞受賞。 小学館の読み聞かせ絵本『おひさま』で『おにたくん クリスマスかいだよ』(作・絵)を担当。『おひさま』付録のおでかけ絵本なども担当する。 表紙イラスト、ポスター、挿絵ほか、福岡子育て支援 絵本・DVDやJA福岡 JA佐賀の食育読み聞かせ絵本冊子も担当する。 etsuyo hashimotoの たねのいろ