ズゼちゃん大好き~エドガルス・カッタイの記録から(4/7)

文・小熊猫吉  

初めての船旅なので私もズゼちゃんも興奮して一睡もできませんでした。
一筋の雲が赤く染まって青空にクッキリと見えました。まるでラトビア国旗のように見えます。

海に出ました。
船はゆっくりと揺れています。
リーガの海岸はユルマラ湾に開かれています。
白い砂浜と松林に面した場所は、市民の夏のリゾート地として有名です。
人口20万人のこの地域の街に、夏は広く外国から観光客が100万人も訪れます。

海水浴のお客さんたちが砂から何かを拾い上げています。
この地は琥珀(こはく)の産地です。
皆さんは記念として琥珀の小粒を拾います。
琥珀は幸運をもたらすとの言い伝えがあります。
私もポケットに一粒の琥珀を入れてきました。
時々琥珀を握りながら「この旅が無事に進みますように」とお祈りしました。

いよいよリーガの町からお別れです。
ズゼちゃんもお別れです。
さようなら皆さん。

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小熊猫吉 について

(こぐま ねこきち)1937年生まれ。岐阜大学農学部獣医学科卒業。1993年~1998年王子動物園園長。現在80歳です。70歳まで動物園で獣医師として動物たちの健康管理などをしていました。 動物園で学芸員の資格を取得してから10年間毎週土・日に動物の子育てや暮らしぶりについて子供たちに30分程度話していました。話すだけでなく紙芝居を作成して話すようになりました。