絵本作家になるための3つの実践:「知る」編

これまで「構成編:絵本を解体してみよう」「文章編:まるごと書き写してみよう」という内容を解説しました。今回は、実践する順番としては前後しますが、最初に行うべき「よい絵本と出会い、視点を決めてよく見よう」というおはなしをします。

◆視点を決めて絵本を見てみよう

●名作を読もう
絵本作家3つの実践3絵本の年齢を調べてみてください。本の最終ページの奥付にその絵本の初版の年が記載されています。『はじめてのおつかい』(筒井頼子・作 林明子・絵、福音館書店)は1967年、『ぐりとぐら』(なかがわりえこ・作、おおむらゆりこ・絵、福音館書店)は1963年。2016年現在で前者は40歳。後者はなんと53歳です。なんと息が長いのでしょう。

このように名作と呼ばれる多くの絵本は、子どもの心をつかむ要素、子どもの姿そのもの、子どもが共感できる内容を持っているものです。すごいのは、それがいつの時代の子どもの心をつかんできたという点です。普遍的な何かをそれぞれの絵本が持っているのだと思います。
よく言われることですが、まずはこのロングセラーの名作絵本をじっくり見て、絵本を見る目を育てることが大切です。

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新井悦子 について

長崎県在住。保育絵本キンダーブック2(フレーベル館)の生活コーナーのお話を4年間執筆。絵本に『きょうはとくべつなひ』 (教育画劇)、『いたいのいたいのとんでゆけ』 (鈴木出版)、『だいすきのしるし』 (岩崎書店)、訳本に『中国のおはなしシリーズ』(Benesse)、紙芝居に『ちんちろりんおばけ』『なすおばけ』など(教育画劇)。創作の他に英語教材のストーリー制作、ワークブックの企画など。地元では子どもの本に関するボランティアグループおはなしマルシェに所属し、「させぼふるさと紙芝居」として地元の昔話『じんねみどん』『三川内の化け猫騒動』など現在5巻を制作。日本児童文芸家協会会員。