はじめのモモ(2/2)

文と絵・みしまる☆☆☆織音

7 赤オニと青オニ

桃の よい香りが 島に みちた

モモを はこんだ 黒い川も

モモが 立つ この岩礁のように 見える 島も

溶岩が 冷えた大地ではなく

小さな 黒い コオニたちの アツマリだ

たくさん たくさん

あつまって

とうとう モモを ひとりじめだ

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サアタベテシマオウカ

ナクナッテシマウゾ

ハラニイレタイ

ハダヲナメタイ

トケテシマウゾ

 

カミツキタイ

ヘッテシマウゾ

 

モモガホシイ

モモガホシイ

 

コオニたちは

ガマンしきれない ホシイが こぼれおち

あきらめきれないで おっかけてきた

ホシイの アツマリ

 

ホシイの アツマリは

モモを かこんで

もっと もっと

こぼれふえている

 

デモ タベテシマッタラ

モウ ナクナッテシマウ

 

ナメタラ トケテ

キエテシマウ

 

それでも 食べたい クロオニたちは

たべたいモノが 熱く 赤く

のこしたいモノが 冷たく 青く

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おしあい せりあがり たかくなって ツミあがり

巨大な 炎の 赤オニと

巨大な 氷の 青オニと なって

がっぷり四つの タタカイに なった

 

モモヲ タベタイ

モモヲ ナクシタクナイ

 

モモヲ クチニ イレタイ

モモヲ ナクシタクナイ

 

赤オニ 青オニは タタカッタ

暗い夜も 明るい朝も

くりかえし くりかえし

タタカッタ タタカッタ