ぴょんぴょん ぴょぴょん(3/4)

文・もりなつこ  

かえるたちは ほいくえんの おへやを とびだして こうえんの よこを とおりすぎ
ぴょんぴょん ぴょぴょん
ぴょんぴょん ぴょぴょん
こうだいくんの おうちの ベランダまで やってきました。
おひさまで すっかり かわいた かえるの もうふの したで とびはねます。
ぴょんぴょん3場面「こうだいくんが さびしそうケロ」
「ほいくえんに きてケロン!」
「もう おもらししないってケロヨ」
もうふの なかの かえるたち それをみて
「ぼくたちだって さびしかったケロ!」
「よしっ! こうだいくんの ところへいくケロ!」
「いっしょに おひるねしたいケロロン!」
「いくケロ ケロ ケロ!」
「ケロ ケーロ!」
みんな うれしそうに とびだしました。
ぴょんぴょん ぴょぴょん
ぴょんぴょん ぴょぴょん
かえるたちは ベランダから みちへ、みちから こうえんの よこを とおって ほいくえんに つきました。
ぴょんぴょん ぴょぴょん
おひるねしている こうだいくんの ところに あつまると かなしそうな ねごとが きこえます。
「ムニャムニャ かえるくん・・・」
「あいにきたケロ!」
「こうだいくん だいすきケロ」
かえるたちは、つぎから つぎへ しろいもうふに とびこみました。

もり なつこ について

大阪市生まれ、鹿児島市在住。日本児童文芸家協会、日本児童文学者協会会員。「日産童話と絵本のグランプリ・優秀賞」「新美南吉童話賞・特別賞」「小川未明文学賞・優秀賞」などを受賞。2010年『『風よ! カナの島へ』 』(国土社)を出版。現在は鹿児島市内で児童クラブの支援員をしながら創作活動中。鹿児島の海と空と山と人、子どもの笑顔に癒され、ときどき桜島にびっくりさせられながら、楽しく暮らしています。