ぼくたち エージェント!(2/4)

文・ひなたのんき  

「ふぅ~・・・あぶなかった・・・」
ちょっとしっぱいしちゃったけど、二つめのきけんも、何とかこえた。
あとは、商店街をぬければ、めざすスーパーだ。
ぼくたちは、まっすぐに、よりみちしないで、しれいのとおりスーパーへむかった。

「にいちゃん、あのおもちゃ、かっこいいなぁ」
「ほんとだ・・・」
とちゅう、ちょっとだけ、ユーワクにまけそうになった。
商店街には、おもちゃ屋さんとかおかし屋さんとか、いろんなお店があって、ぼくたちエージェントを「おいでおいで」とさそうんだ。
りっぱなエージェントは、このワナにはまらず、まっすぐにスーパーにいかなければならないんだ。
いけない いけない、ぼくとしたことが、ついつい、おもちゃ屋さんをのぞいてしまった・・・。
まだまだ、はんじゅくだ。
ん? 「みじゅく」だったかな?

ひなたのんき について

東京都出身です。空と、水のある景色と、物語の世界が大好きです。 絵は描けないけど絵本が描きたいので、絵本の文章を編集さんに見てもらったりしています。 好きな絵本作家は、かがくいひろしさん、長谷川義史さん。 好きな童話は、寺村輝夫さんの「ぞうのたまごのたまごやき」、「こまったさんのオムレツ」。 好きな物語の出だしは、安房直子さん作「きつねの夕食会」の「新しいコーヒーセットを買ったので、きつねの女の子は、お客をよんでみたくてたまりませんでした」。 こんな風に人に衝撃を走らせる一文を、自分もかきたいと思います。