ぼくたち エージェント!③~サンタクロースはいないのか?(5/6)

文・ひなたのんき  

サンタさんは、大きな白いふくろの中に、手を入れた。
その手を出して、パっとひらくと、キラキラしたものが、空からふってきた。
「雪だ・・・」
まっくろの空が、白いキラキラで、いっぱいになった。いつのまにか、お向かいの家の屋根も、ぼくのうちのにわも、雪でまっ白になっている。
「サンタさん、いたんだ! サンタさんが、雪をプレゼントしてくれた!」
ぼくは、うれしくって、うれしくって、つよしがねているのも忘れて、ばんざ~い!とさけんだ。

ひなたのんき について

東京都出身です。空と、水のある景色と、物語の世界が大好きです。 絵は描けないけど絵本が描きたいので、絵本の文章を編集さんに見てもらったりしています。 好きな絵本作家は、かがくいひろしさん、長谷川義史さん。 好きな童話は、寺村輝夫さんの「ぞうのたまごのたまごやき」、「こまったさんのオムレツ」。 好きな物語の出だしは、安房直子さん作「きつねの夕食会」の「新しいコーヒーセットを買ったので、きつねの女の子は、お客をよんでみたくてたまりませんでした」。 こんな風に人に衝撃を走らせる一文を、自分もかきたいと思います。