ぼくたち エージェント!2~チョコレートをダッカイせよ(1/4)

ぼくたちは、エージェントだ。
エージェントっていうのは、ひみつのしれいをもらって、かつやくする人のことだ。
ぼくはエージェントたかし。もう小学校1年生のお兄さんだ。
弟のエージェントつよしは、あと少しで5さいだ。

今日は、しれいかんから ひみつのしれいが出なかった。
ぼくたちはおとなりのマンションであそぶことにした。
おとなりのマンションは、表に小さな広場があって、マンションの子たちとあそんだりできるのだ。

「にいちゃん、はやく~」
「ちょっとまってよ。ママ~、くつひも、むすんでよ~」
ぼくはエージェントだが、いつもはふつうのどこにでもいる1年生なのだ。
くつひもがうまく結べなくても、まぁ仕方ない。
「ぼく、さきにいってる~」
つよしは、待ちきれなくて、先に行ってしまった。
「つよし、チョコレートひとりでたべるなよー!」

つよしには、おやつのチョコレートを持たせてある。広場で食べるのだ。
本当は、ぼくが持っていきたかったんだけど、つよしがどうしても持ちたいっていうから、持たせてやった。ぼくってエライ。
エージェント2 1スニーカー「ひものないくつで行ったらいいのに」
ママがやっと出てきてくれた。
「だめ。きょうは このくつをはくって きめてたの」
ぼくが足をつきだすと、ママはくつひもを きれいなちょう結びにしてくれた。
「いってきま~す」
「いってらっしゃい。つよしのめんどう、よ~く見てやってね」
ママの声を背中で聞きながら、ぼくはおうちを飛び出した。

ひなたのんき について

東京都出身です。空と、水のある景色と、物語の世界が大好きです。 絵は描けないけど絵本が描きたいので、絵本の文章を編集さんに見てもらったりしています。 好きな絵本作家は、かがくいひろしさん、長谷川義史さん。 好きな童話は、寺村輝夫さんの「ぞうのたまごのたまごやき」、「こまったさんのオムレツ」。 好きな物語の出だしは、安房直子さん作「きつねの夕食会」の「新しいコーヒーセットを買ったので、きつねの女の子は、お客をよんでみたくてたまりませんでした」。 こんな風に人に衝撃を走らせる一文を、自分もかきたいと思います。