バナナが たべたい しろクマくん(4/4)

文・田村理江   絵・小野寺美樹

バナナが食べたいシロクマくん4-1けれど、よーくみたら、たべものじゃ ありません。
サルくんは、しろクマくんに ききました。
「ここは、きたの くに ですか?」
「ちがう、ちがう」

しろクマくんも、サルくんに ききかえしました。
「ここは、みなみの くに だろう?」
「ちがう、ちがう」

じゃあ、ここは?
きたと みなみの、ちょうど まんなかでした。
ふたりとも、がっかり。でもーーー。

小野寺美樹 について

(おのでら みき)1995年千葉県生まれ。学習院大学卒業後、武蔵野美術大学造形学部に編入。2012年春から毎年、『BOOK展』(ギャラリーウシン)に絵画作品やポストカードを出品。

田村理江 について

(たむら りえ)東京都生まれ 成蹊大学文学部日本文学科卒業。日本児童文学者協会第15期文学学校を終了。 第6回福島正実記念SF童話賞を受賞して、『ガールフレンドは宇宙魔女』(岩崎書店)を出版。 児童書の作品に『リトル・ダンサー』(国土社)、『夜の学校』(文研出版)、『魔の森はすぐそこに・・・』(偕成社)など。絵本の作品に『ふなのりたんていラッタさん』(フレーベル館)、『ハンカチのぼうけん』(すずき出版)など。 HP:田村理江のページ