「ナイト列車 ドリーム号」~アーシャの力(5/8)

文・泉あおり  

「終点っ、10月13日、終点っ・・・」
車内にアナウンスが鳴った。
ドリーム号がゆっくりと停車する。

「ふぅ」となにげに窓の外を見たレン子は、その雄大な景色に、「わっ!」と声をあげたのだ。
「大きな山・・・て、ここはどこっ?」
汽車が止まった駅は、巨大な山のふもとだった。
山の頂上には、雪まで積もっている。

あっけにとられたが、不思議とその景色は、レン子の心をホッとさせていた。
全身に、安心感のようなものが漂っている。
(はー、でも、ここはどこだろう)
しばらく、目前の雄大な山を、レン子は口を開けてながめていた。

泉あおり について

兵庫県神戸市在住。 童話とエンタメ系児童小説を書いています。 趣味は妻とのさんぽ。とくに山から神戸の景色を見るのが大好きです。 日本児童文芸家協会 研究会員