おれと天使(3/6)

文・泉あおり  

「え! めぐみちゃん、今日も休みかよ」
つぎの日も、クラスのアイドルめぐみちゃんは、なぜか学校を休んでいた。
「かぜでもひいたのか? それにしてもやべえな、理科は苦手なんだよな。あーあ、やる気がでねえぞ」
だんだんカンニングにもあきてきたヨースケは、することがなくなってゆかにすわりこんでしまった。

グルグルと頭をまわして、なにかおもしろいことはないかと、ヨースケはひっしでかんがえた。
「お、そうだ」
すると、ふと黒板のまえにすわっている、角がりメガネの先生が目にはいってきた。
「ちょっと気になってたんだ。はたして、とうめい人間のさけびは聞こえるのか、って」
さっそく先生のもとへいくと、ヨースケは両うでをひろげて、大きく息をすいこんだ。
そうして、みんなのテストを見まもる先生の耳に、思いっきり息をはきだしたのだ。
「わああっ!」
シーン。
「やっぱり。いくら大声をだしても、ぜったいにバレないってことだ。てことは、とうめい人間になってれば、カラオケがいくらでもできるってことだ」
ゲラゲラと、黒板のしたでヨースケは大わらいした。

泉あおり について

兵庫県神戸市在住。 童話とエンタメ系児童小説を書いています。 趣味は妻とのさんぽ。とくに山から神戸の景色を見るのが大好きです。 日本児童文芸家協会 研究会員