アカネと銀河の遊園地(15/15)

文・泉 あおり  

15 ケン太の発明

その夜、アカネは部屋のまどから星空をながめていました。
「宇宙旅行も、銀河遊園地も、すごく楽しかったなあ」
アカネは一人ごとをつぶやきました。
つくえの上でほおづえをつき、アカネは宇宙に散らばる満天の星を指でおさえるようにして数えました。
すると、家のインターホンが鳴りました。

「アカネ、ケン太くんよ!」
ママの声が聞こえ、アカネはげん関へとおりていきました。
アカネがげん関ドアをあけると、そこには、ポケットに手をつっこんだケン太が立っていました。
「地球、どうだった?」
ケン太がにっと笑いました。
「今日はアカネに、見せたいものがあるんだ。今からでかけるぞ!」
「今からって、もう外はまっ暗だよ」
「暗くなきゃ、意味がねえんだって」
「ほんっと、いつも勝手なんだから」
アカネは口をとがらせると、麦わらぼうしを部屋にとりに行きました。
そして、げん関でママに見送られながら、アカネはケン太のあとをついて行ったのです。

ケン太とアカネは、ケヤキの木が立ちならぶ通学路へとやってきました。
「ここから、ケヤキの森を通りぬけるぞ」
ケン太はそう言うと、通学路からケヤキの森のなかへと足を進めました。
するととたんに、アカネの頭にはきょうふがよぎっていったのです。
「ここって、青い火の玉が出るところじゃない」
しかし、ケン太はアカネの声には耳をかさずにどんどんとケヤキの森を通りぬけていきました。
アカネは、一人だけとり残されてしまうと思い、小走りでケン太のせなかを追っていきました。
ケヤキの森をぬけると、アカネは例の墓地に足を踏みいれました。

泉あおり について

兵庫県神戸市在住。 童話とエンタメ系児童小説を書いています。 趣味は妻とのさんぽ。とくに山から神戸の景色を見るのが大好きです。 日本児童文芸家協会 研究会員