ズゼちゃん大好き~エドガルス・カッタイの記録から(4/7)

文・小熊猫吉  

1996年当時、リーガ市には大きな飛行場がありませんでした。
大きな飛行場はドイツのデュッセルドルフ飛行場です。
ここからしか日本に飛ぶ飛行機はありません。
ズゼちゃんを運ぶには、リーガ市を横切って流れるダウガワ川の港からフェリーボートに乗ってバルト海を経て、ドイツの港に行きます。
そしてまたトラックに乗り、デュッセルドルフ飛行場まで行くのです。

ズゼちゃんにとって、生まれて初めての長い旅が始まろうとしています。
私とズゼちゃんの心は不安でいっぱいです。
船の甲板からはリーガの街並みが見えます。
世界遺産に登録された聖ペテロ大聖堂(だいせいどう)の尖塔(せんとう)が高くそびえています。

小熊猫吉 について

(こぐま ねこきち)1937年生まれ。岐阜大学農学部獣医学科卒業。1993年~1998年王子動物園園長。現在80歳です。70歳まで動物園で獣医師として動物たちの健康管理などをしていました。 動物園で学芸員の資格を取得してから10年間毎週土・日に動物の子育てや暮らしぶりについて子供たちに30分程度話していました。話すだけでなく紙芝居を作成して話すようになりました。