母の愛が伝わる

かわいい かわいい だーいすき

北川チハル 作
chico 絵
CATパブリッシング
2025年4月刊

絵本『かわいいかわいいだーいすき』の表紙画像

ふんわりとした温かみのある絵で

この絵本は赤ちゃんが生まれてきてくれた喜び、母親が赤ちゃんをかわいいと感じる母性愛を描いた作品です。
小鳥やうさぎ・・・などさまざまな動物も登場してきますが、母親が赤ちゃんを愛おしいと思う気持ちは人間も動物も同じですね。

よちよち歩く姿やどろんこ遊びをする姿を微笑ましく眺める母の視線。赤ちゃんは何をしていてもかわいい。そこにいるだけで母親を幸せな気持ちで包みこんでくれます。まるで不思議な魔法の力を持っているようです。

「ねえねえ だれが かわいいの?」という問いかけに、「わたしの あかちゃんよ」と誇らし気に答える母親。「かわいい かわいい だーいすき」という言葉かけをしながら、我が子を抱きしめる姿は読者の心をほっこりと和ませてくれます。

chicoさんの描く、ふんわりとした温かみのある絵によって愛の温もりがより一層際立っています。

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えもり なな について

江森 奈々(えもり なな)1985年神奈川県生まれ。千葉県在住。幼少期より母から良質な絵本を与えられて育つ。幼い頃から絵を描くことが得意で、小学生の頃は漫画を描く。中学生になると美術部に所属し油絵を始める。灰谷健次郎の「兎の目」に感銘を受け、10代は日本や世界の児童文学を読みふける。現在、保育士をしながら絵本や童話、紙芝居の創作、読み聞かせを行っている。画家・イラストレーター、モデルとしても活躍中。絵本は1500冊以上読破。2023年be京都にて初のプチ個展を開催。パレットクラブスクール19期絵本コース卒業。トムズボックス2019冬季ワークショップ修了。 『絵本作家になるには、絵が描けないと無理ですか』(CATパブリッシング)の挿絵を一部担当。 著書に『おへそはなにしてる?』(クリエイターズ絵本「YOMO」) ●YouTube:【なないろ本屋/7's BOOKSHELF】 ●Instagram:【nana_museum】