がめ島うらしま館(9/14)

文・伊藤由美   絵・伊藤耀

美里がタブレットに向かって、「さみしかったから」と答えると、ピンポーンと正解音が鳴って、3枚目のパネルが消えました。
代わりに現れたのはつやつや黒かみと色白のおでこ、ぱっちりした目・・・まで。
「イラつくなあ。だれなんや、これ?」

「じゃ、第4問、行くよ。えい!」
美里が「4」のパネルにふれると、「7」までが、ピカピカ、光り、ガイドの声が言いました。

「この先は体験ゾーンからの出題です。みなさんは『四季の部屋』へ移動してください。問題は春、夏、秋、冬、それぞれの部屋から出されます。ファイト! プツン!」
「ふざけてやんの」
「とにかく、行こうよ。大ちゃん、あっちのタブレット、持ってきて。時間がないから、手分けしよう」
「うん」

大介が水そうの前のタブレットをはずしてから、2人はろう下を曲がって、四つの部屋の前に立ちました。
「おれ、春の部屋に入ってみる」
「じゃ、あたし、夏ね」
「うん。がんばれよ!」
2人は、それぞれ、「春の部屋」、「夏の部屋」のとびらを開け、中に入りました。

伊藤由美 について

宮城県石巻市生まれ。福井市在住。 ブログ「絵とおはなしのくに」を運営するほか、絵本・童話の創作Online「新作の嵐」に作品多数掲載。HP:絵とおはなしのくに

伊藤 耀 について

(いとう ひかる)福井県福井市生まれ。福井市在住。10代からうさぎのうさとその仲間たちを中心に絵画・イラストを描き始める。2019年からアールブリュット展福井に複数回入賞。2023年には福井県医療生協組合員ルームだんだん、アオッサ展望ホールその他で個展開催するほか、県内アールブリュット作家展に出品するなど、活動の幅を広げている。現代作家岩本宇司・朋子両氏(創作工房伽藍)に師事。HP:絵とおはなしのくに