ぜんぜん不思議じゃなかった3日間(11/15)

文・朝日千稀   絵・木ナコネコ

11 神社にて

玄関から門まで一気に駆け抜けて、通りに出てみる。
が、どこを、どう捜せばいいのだろ?
なんて考えてもわかるはずがない。
こんな時には、野生の勘だ!
適当に、うろうろしよう。と、歩きはじめてみると、犬も歩けば棒に当たる?
風に乗って聞こえてくるのは、祭囃子か?

耳を澄まして、方向を確定し、音をたどる。
何回か角を曲がり、路地をいくつか突っ切った。
「あそこからだ!」
向こうに、ぼんやり、明かりが見える。
「神社か・・・」
鳥居のような影も、見える。
そこを目指して、進む。
足を速め、やっと鳥居までたどり着く。
いつの間にか、祭囃子は止み、あたりは、しんと静まっている。

朝日千稀 について

(あさひ かづき)福井県福井市在住。3猫(にゃん)と一緒なら、いつまでもグータラしていられる

木ナコネコ について

(きなこねこ)福井生まれ、大阪住まい。福井訛りの謎の関西弁が特徴。猫と珈琲と旅が好き。