ぜんぜん不思議じゃなかった3日間(12/15)

文・朝日千稀   絵・木ナコネコ

そんなことを、聞きたかった。
でも、なにも、聞かなかった。
ただ、一緒に空を見上げてる。
それだけで、よかった。

・・・なんてことは、ウソ。
流れ星に、願いを、かけた。
わんさか流れる星だもの、どれかひとつくらいは、願いをかなえて!
なんて、願いつつ、願いを、かけた。

いつか、また、賢作さんと・・・。

最後の星が流れた。
まだまだ続くだろう、続いてほしい、そう願い、しばらく空を見上げていたけど、もう、星は流れなかった。
「帰ろう」
「はい」
「明日の、いや、もう今日だな。今日の夜も見られるよ。流星の放射は、1週間ほど続くから」
「はい」

朝日千稀 について

(あさひ かづき)福井県福井市在住。3猫(にゃん)と一緒なら、いつまでもグータラしていられる

木ナコネコ について

(きなこねこ)福井生まれ、大阪住まい。福井訛りの謎の関西弁が特徴。猫と珈琲と旅が好き。