ぼくはゆきだるま 1/4

文と絵・かとうゆうこ

ぼくは、ゆきだるま。
ゆきがどっさりつもった朝、生まれた。
目は松ぼっくり、口は赤いおはし、鼻はしゃもじ、りょううではほうき。

「よーし! なかなかよくできたぞ」
ぼくを作ったのは、あきらさん。
じぃっとぼくを見つめて大きくうなづくと、きいろいけいとのぼうしをぬいでぼくの頭にのせた。
「ゆきだるまくん、るすばんたのむよ」
そういってしごとに出かけていった。
それで、ぼくはるすばんのゆきだるまになった。

「まあ、すてきなゆきだるまねえ」
赤いコートのおねえさんが、立ちどまって、ぼくの顔をのぞきこんだ。
〈エッ すてきだなんてはずかしいや〉

「大きなゆきだるまだな」
学校に行くとちゅうの男の子が、ぼくのほっぺにさわった。
〈ウフッ。くすぐったいや〉

通る人はみんなぼくを見て立ちどまる。
ぼくはうれしくて、ゆきだるまに生まれてよかったとおもった。

かとうゆうこ について

愛知県在住。子供の頃からお話を作るのが好きで、童話作家になりたいと思っていました。 人生いろいろあり、いまだに夢を追いかけていますが、子供たちに、「生きてるってけっこうおもしろいよ」ということを伝えたいと思っています。 ここ数年は、名古屋の なかがわ創作えほん教室に入って、短いお話を書いています。 マッキーの絵本「123456789のベン」の翻訳をしてアリス館から出版したことがあります。 ENEOS童話賞のはじめの頃入選したことがあります。どちらも大昔のことです。