アメリカでの図書館の役割

アメリカでは、日本の学校よりも一足早く、夏休みが始まっています。子供たちが夏の間中、心待ちに、足しげく通う場所の筆頭は、何といっても地域の「図書館」です。

◆読み聞かせに様々なゲストが
junkoさんコラム1「大好きな絵本に触れ合うため」というのは大前提ですが、子供たちにとってアメリカの図書館というのは、単に「本を借りる」という機関以上の存在です。

もちろん住んでいる都市や地域によっても若干異なりますが、ほとんどの図書館には、子供のための読み聞かせイベント、映画鑑賞会、音楽家を招いてのコンサート、子供向けガーデニング(妖精の箱庭づくりのようなものが多いです)、お料理教室からクリスマスなど季節のイベントに至るまで、様々なカルチャープログラムが用意されています。

読み聞かせ一つとっても、絵本作家が来たり、その日に紹介する絵本の内容に応じて消防士、警官、サーカスのクラウンなどがゲストでやってくることさえあります。こうしたイベントは、子供だけでなく、引率してくる親たちも大喜びで楽しみます(もちろん言うまでもないかもしれませんが、大人向けの楽しいイベントも満載です)。

アメリカでは図書館はまさに「コミュニティーの中心」。みんなが集い、様々な経験を分かりあう場所として存在していると言えるのです。

キットサップ郡の図書館では、季節ごとに『Inspire』という図書館マガジンが発行される

キットサップ郡の図書館では、季節ごとに『Inspire』という図書館マガジンが発行される

特に夏休み中には、毎日のようにプログラムが用意されています。私が住むワシントン州キットサップ郡の図書館では、季節ごとに『Inspire』という図書館マガジンが発行されており、これを読めば、新しい本の情報とともに、いつどこの図書館でどんなイベントがあるのかが分かる仕組みになっています。

Junko Goodyear について

(ジュンコ グッドイヤー) 米国・ワシントン州シアトルの対岸、ベインブリッジ島在住。クリエイティブ・エージェンシー「Agentic LLC」共同経営者。 東京のど真ん中をベースに約20年間ビジネス経営した後、2010年にアメリカに生活の拠点を移す。エキサイトで刺激的な都会の生活をやめて、現在は仕事を日米で展開しつつも「半径5メートル以内の幸せ」を丁寧に生きる、パシフィック・ノースウエスト的「Go Tiny ライフスタイル」を実践中。 HP:Go Tiny!