チャン! チャン! チャン! チャン! チャン小熊ねずみー!(6/7)

文・くまもり こぐま  

「あおむけになって、おなかの上にボールをのせてごらんなさいよ」
チャン小熊ねずみはアナグマのお母さんの言ったとおりにしてみました。
そーっと、そーっとねがえりを打つようにひっくり返り、おなかの上にボールをのせてかかえました。
足をパタパタ上下させるとチャン小熊ねずみの体は川の流れにのって進みました。

「できたー!」
「やったじゃない! すごい、すごい」
パシャパシャパシャパシャ。
みんながはくしゅのかわりに、水の中で手をうごかしました。(つづく)

くまもり こぐま について

東京生まれ。旅行誌のライターを経てシナリオを書き、その後子供の頃からの夢であった児童文学作家を志しました。童話コンクールで賞をいただいたことをきっかけに、子供だけでなく、大人の心にも寄り添うような作品を書けるようになれたらと思っています。ほのぼのとしたかわいい作品だけでなく、心に迫るような現実を取り扱う作品も書いてます。どうぞよろしくお願いします。