弱くなりたい(3/4)

文・中村文人   絵・中野愛久美

しばらくすると、飯田橋博士が、トレーニングウエアをもってきた。
「これを着てごらん。力が吸収されるんだ」
ウエアは、博士が新しく開発した特しゅな布でできている。
その布は暴れるかいじゅうをつつみ込み、力をうばって、おとなしくさせることためにつくったのだ。

「これを着ると、ハチくんの場合、プロレスラーくらいの力におさえられると思うが」
「ぼく、それ、着ます!」
ウエアを着てみた。どこにでも売っているふつうのトレーナーみたいだけど。

「よーし、かべに、パンチ!」
ボコッ!
少しへっこんだだけだ。さっきは軽くたたいただけで、あながあいたのに。
「博士、ありがとう! これはいいや」
プルプルプル。電話がなった。