弱くなりたい(4/4)

文・中村文人   絵・中野愛久美

「ク、クマさん、せなかのボタンをはずして!」
パチッ! ボタンがはずれて、ウエアがスルッと取れた。
よーし、15mに変身だー!
モゲラは、またもツメをふりかざしてきたが、ぼくは指で軽くはらいのけた。

「そんなこうげきは、つうようしないぞ」
「グワー、グワワー」
「なぜ、そんなにあばれるんだ」
「うるさいからだー。人間が地中にあなをほってうるさいんだー。ねむれないんだー」
モゲラは、頭をかかえてすわりこんだ。
「よし、わかった。静かにするように、ぼくが必ず伝える。だから地中にもどれ」
「グワー、ほんとうかー」
「約束する。でもな、こんど地上であばれたら、ぼくは本気でおこるからな」
「グワー、わかったー」
モゲラノドンは、自分で開けたあなから、おとなしく地中にもどっていった。