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「ただいまー!」

うーちゃんは かえってきた おとうさんと おかあさんを みて びっくりしました

なんと ふたりとも ナスになっていたのです!!

「とつぜん ふってきたナスを たべたら こうなっちゃったんだ」

「ほら さっき もう1こ ナスが ふってきたの」

おとうさんと おかあさんの はなしを きいて うーちゃんは おもいました

(ど・ど・ど どうしよう! ぜったい ぼくのせいだ~~~!!!)

パンやの おじさんが どこからか はいってきたナスを

パックッ!

ナスス~~ン おじさんナス

のはらで おひるねしている ライオンが ナスを

パックッ!

ナスス~~ン ライオンナス

「ここなら きっと だいじょうぶだろう」

ボスねこと ミミは あたらしい すみかで ゆったりと くつろいでいました。

すると めのまえに ボールが ころがって きました。

「なんだ?」

ボスねこは けを さかだてました。

やってきたのは ひとりの しょうねんでした。

「あっ!!その ピンクの くびわは・・・。もしかして そこにいるのは ミミ?! ぼく ずっと さがしてたんだ!」


そんな あるひ  

「わたしの だいじな こどもたちが いないわ! どこに いってしまったの?」

「なんだって、ミミ! こどもたちが いなくなっただって!」

「どこ! どこにいるの!!」

「どこだーー、へんじを してくれーー」

それから ボスねこは ミミの いえを いっしょに さがして あげることに しました。

ミミの きおくを たよりに なんにちも さがしまわりましたが みつけることは できませんでした。

「このまちは ひろすぎる」

ボスねこは まちを みおろしながら いいました。

「おまえ、いったい どうしたんだ?」

「わたしは ミミ。ずっと にんげんの いえで かわれていたの。

だから ちょっと そとに でてみたいと おもったの。

でも、いえを ぬけだしたら かえれなくなって しまったのよ」

「そうなんだ。おまえ、なにも たべてないな?」

「はい、おなかも ぺこぺこ。もう これいじょう あるけない」

こころと からだが まるで ふわふわと まいあがって いくような きもちでした。
みたことの ない いきものたちが あかるく てらされた ひかりの なかを たのしそうに とびまわって いました。

それは なにもかもが みたされるような  ゆめでした。

それから しばらくして ボスねこは また しろねこの すむ いえに いきました。

ボスねこは にんげんの いえが どうも きになって しかたがなかったのです。
ボスねこは うまれてから ずっと そとで くらして きたので にんげんの いえの くらしというものを しりませんでした。

くさむらの かげに かくれて いえに はいる チャンスを じっと うかがって いました。
このひは いえに すむ ひとたちと しろねこが そとへ でかけていく すがたが みえました。

「おー これはちょうどいい」
ボスねこは よろこんで いえに ちかづいて いきました。