おにぎりものがたり(3/3)

文と絵・伊藤 耀

絵本「おにぎりものがたり」第3話7場面「うさは おにぎりの おもいで、なにか ないのかい?」
と、うさとうさんが ききました。
「ひじきの おにぎりかなあ」
と、うさは こたえます。
「ひじきの おにぎりが どうしたんだい?」

「がっこうで、ランチの じかんに、わたしが おべんとうを ひらいたら、おかあさんのつくってくれた ひじきの おにぎりが でてきたの。それをみて、しょくどうへ いこうとしていた おともだちが、『ウヒョー!』って、たちどまっちゃったの」
「よほど、おいしそうに みえたんだな、ひじきの おにぎりが。それで?」

「べつの おともだちが、『だめ だめ! よそのよ、よその!』って いって、みみを ひっぱって、つれて いっちゃった」
わはははは・・・。

伊藤 耀 について

(いとう ひかる)1992年福井県福井市生まれ。仁愛大学人間学部心理学科卒。いつもはウサギばかり描いているが、ときどき、母親の童話に挿絵を描いている。福井市在住。創作工房伽藍で勉強中。