命は人との繋がり合いの中で生き続ける

Life (ライフ)

くすのきしげのり 作
松野春野 絵
瑞雲舎
2015年3月刊

欲しいものを自由に持って帰れるお店

小さな町はずれに『Life(ライフ)』という名前のお店があります。ここは誰も働いておらず、売っているものもありません。お客さんはそれぞれ自分が使わなくなったものや、誰かに使ってもらいたいものを置いて帰るのです。そして、代わりに欲しいものを自由に持って帰れるという珍しいお店なのです。

そこへ、おじいさんを亡くし悲しみにくれたおばあさんがやってきます。花を育てることが大好きだったおじいさんが春に咲くようにと用意していた花の種を置きにきたのです。帰り際、おばあさんはそっと写真立てを手に取って帰っていきました。

次に男の子がやってきて、その花の種が入った袋を手に取り、絵本を置いていきます。その絵本はその子のおじいちゃんが『ライフ』から持って帰ってきれてくれたものでした。男の子はそれを棚にそっと戻します。

その後も赤ちゃんが生まれたばかりの夫婦やこれから結婚するカップル、女の子・・・いろんな人たちがそれぞれ新しい人生のステージで必要がなくなったものを置いていき、また必要なものを持って帰るというバトンタッチが自然と行われていきます。

最終的におばあさんが置いていった花の種は、さまざまな人の手に渡り、ある出来事を通しておばあちゃんの心の悲しみを癒してくれます。詳しくはぜひこの絵本で。

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えもり なな について

江森 奈々(えもり なな)1985年神奈川県生まれ。千葉県在住。幼少期より母から良質な絵本を与えられて育つ。幼い頃から絵を描くことが得意で、小学生の頃は漫画を描く。中学生になると美術部に所属し油絵を始める。灰谷健次郎の「兎の目」に感銘を受け、10代は日本や世界の児童文学を読みふける。現在、保育士をしながら絵本や童話、紙芝居の創作、読み聞かせを行っている。画家・イラストレーター、モデルとしても活躍中。絵本は1500冊以上読破。2023年be京都にて初のプチ個展を開催。パレットクラブスクール19期絵本コース卒業。トムズボックス2019冬季ワークショップ修了。 『絵本作家になるには、絵が描けないと無理ですか』(CATパブリッシング)の挿絵を一部担当。 ●YouTube:【なないろ本屋/7's BOOKSHELF】 ●Instagram:【nana_museum】