新井悦子さんが第42回佐世保文学賞を受賞

当サイトでコラムを公開している新井悦子さんが、第42回佐世保文学賞を受賞されました。
おめでとうございます。
1981年度に始まった同賞に絵本が選ばれるのは初めてだそうです。
受賞作品:『きらきらさがし』(絵は さこももみさん、岩崎書店刊)
新井悦子・著 絵本『きらきらさがし』表紙新井悦子さんより受賞のコメントをいただきました。

皆様、こんにちは。おもに絵本のテキストを書いている作家の新井悦子です。
この度、私の住む町で、私がお話を書いた絵本『きらきらさがし』(絵はさこももみさん。岩崎書店刊)が第42回佐世保文学賞を受賞しました。歴史ある文学賞の中で絵本が受賞するのは初めてだそう。

主催の佐世保文化協会からは次のような受賞理由をいただきました。
「ひらがなの短い文章の中に、俳句や和歌のような響きや深い意味が感じられる。声に出して読むとリズミカルで心地よい。これは文学だ」

私は絵本の言葉を書くときに、ふたつの言葉を大切にしてきました。
「絵本の文章は子どもが最初に出会う文学である」という福音館書店創業者の松居直さんの言葉。もうひとつは、「絵の言葉は詩のように紡いでください。散文ではなく韻文として。声に出して読んで美しい詩のように」という私のデビュー作きょうはとくべつなひの担当者編集者さんの言葉です。

受賞理由を伺って、今またこのふたつの言葉の意味を強く胸に抱きしめています。また受賞をきっかけにふだん絵本に接する機会がない方にも関心を持っていただけたようです。書き続けていてよかったなと思います。