『テーブルの上のファンタジー展』を終えて

このバラを境に、右側が小野寺さんの展示スペース、左側が田村の展示スペースになっていました。私の展示は、豆本が中心です。

世界の名作豆本として『不思議の国のアリス』と『星の王子さま』を小箱に入れ、貝殻やガラスなどの小さな夏小物で飾りました。
卵の形をした夏のお話『たまご旅行』や、世界終末時計をモチーフにした『誰が時計を止められる?』など、季節や時世を考えながら選んだ豆本が10種類。『ねずみくんのおうち』は、小野寺美樹さんとの共作です。
その他、今までに出版された絵本を、自由に手に取っていただけるように並べました。
小さなお子さんには、シンプルな赤い豆本『RED』が好まれ、「自分のまわりにある“赤いもの”を探そう」と楽しんでもらえたようです。

『アチェロ』のお客様は、ベビーカーでやって来る赤ちゃんから、日傘をさしていらっしゃる年配の方まで幅広く、ママに豆本を読んでもらうお子さんの笑顔や、アイスコーヒーを飲みながら展示物の絵本をゆっくり眺めてくださるご婦人の姿を見掛けました。ひととき、忙しい日常を忘れていただくことができたかな? と思います。

絵本の楽しさを伝える展示を、これからも続けていきたいです。
ご来場くださった皆さま、気にかけてくださった皆さま、ありがとうございました。

田村理江 について

(たむら りえ)東京都生まれ 成蹊大学文学部日本文学科卒業。日本児童文学者協会第15期文学学校を終了。 第6回福島正実記念SF童話賞を受賞して、『ガールフレンドは宇宙魔女』(岩崎書店)を出版。 児童書の作品に『リトル・ダンサー』(国土社)、『夜の学校』(文研出版)、『魔の森はすぐそこに・・・』(偕成社)など。絵本の作品に『ふなのりたんていラッタさん』(フレーベル館)、『ハンカチのぼうけん』(すずき出版)など。 HP:田村理江のページ