「キミだれ?」
「ぼくはフミヤっていうんだ。歯のことでこまっていたら、ブチがここにあんないしてくれたんだ」
「そうだったの。ぼくはモリオ」
モリオはポケットから何かをとりだし見せました。
「この歯はフミヤくんの歯だよね?」
フミヤは目を見開きなんどもうなずきました。
「かえすよ」
フミヤは手を伸ばし歯をうけとりました。
「なんでぼくの歯をとったの?」
「弱い歯がほしかったんだ」
「えっ、どういうこと!?」
モリオの言っているいみがわかりません。
強い歯にみんなあこがれているのに、弱い歯がほしがるなんて。
何をいっているのでしょう。
この子はいったい何者なのでしょう。
「キミだれ?」
フミヤのしつもんにモリオは答えました。
「吸血鬼の子供なんだ」
「えー!」
フミヤはひっくり返りました。