おしょうさんは、こまってしまいました。
かっぱのこわいものが、わからないのです。
そこでお茶をのみながら、こわいものを聞きだすことにしました。
「へびは、好きか?」
「おいかけるとニョロニョロと、にげるすがたがおもしろい」
「カミナリは、こわいか?」
「ゴロゴロなると、おいらおどりだす」
「おてんとうさまは、どうじゃ?」
「水の中から見ると、キラキラきれいだぞ」
おしょうさんは、もっとこまってしまいました。
あれやこれやと聞いてみましたが、かっぱのこわいものが見つかりません。
「おしょう、もう一ぱい茶をくれ」
「わかった。だが湯がないので、井戸で水をくんでくる」
「井戸? なんだそれ、おいらに見せてくれ」
こわいものを知るために、もっといっぱい話をしなくてはいけません。
そこでいっしょに、井戸まで行くことにしました。