第1話 羊が1匹
ここはお菓子の国、パンナコッタ王国。一年中あたたかくて、スナック菓子やキャンディ、ケーキなどがたくさんとれる夢の国です。
パンナコッタ王国にお菓子がとれるのは、笑顔の魔法があるから。食べた人たちの幸せな顔、うれしい気持ちがどうやらこの国に不思議な魔法をくれているみたいです。
この国は人間である王様たちと動物たちが仲良く暮らしています。この国に来てお菓子を食べると、あら不思議。人間も動物もお互いにお話しできるようになるんです。そんなパンナコッタ王国に羊の執事のしつじーさん、とみんなから呼ばれている執事のメェさんというオスの羊さんがいます。
今年50さいになるメェさんですが、まだまだ自分は若い人たちには負けないつもりです。毎日いっしょうけんめいに働いています。メェさんのお仕事は、パンナコッタ王国のプリンセス、シュガー姫のお世話です。もちろんのこと、シュガー姫には乳母のうさぎのハレルヤがついていますけれど、ハレルヤはとてもやさしくて・・・シュガー姫を叱ることもできません。(次のページに続く)