「だって・・・怒ったら、姫さまが悲しみますわ。羊の執事のしつじーさん。わたくしにはそんなこと、とてもとても」
そう言って涙をこぼすハレルヤに
「わたしの名前は、メェですぞ」
メェさんは訂正します。メェさんだって、シュガー姫を叱りたくなんてありません。メェさんには4人の子どもたちがいてみんなそれぞれ、お城で働いています。その子どもたちに負けないくらい、シュガー姫のことが大事でした。
シュガー姫のお母さま、つまり女王さまはシュガー姫を生んですぐに亡くなりました。それからずっと、もう9年もここまで育ててきたのです。メェさんがシュガー姫を可愛くないわけがありません。
だけど・・・。
ふう。ため息をついて、メェさんは1日の疲れを感じて部屋に戻ります。もうすぐ日が変わります。そろそろ眠らなくては・・・。明日に響きますぞ。そう思ってベッドに横になるのですが、目がさえて眠れません。(次のページに続く)