第2話 街のうわさ
メェさんがちょっとだけ疲れてしまったのも、無理はありません。シュガー姫はちょっとだけわがままさんだったからです。亡くなられた王妃さまにそっくりなシュガー姫のことを、お父さまである王様はものすごく可愛がっています。シュガー姫のほしがるものなら、お金は惜しみません。ドレスや靴、食べたいものはなんでもシュガー姫にと渡されます。
「だってね、メェさん。わたしにはこの子だけなんだよ。わかるだろう」
王様にそう言われてメェさんは、口ごもってしまいます。本当の本当は・・・それじゃあいけないって思っていました。だけど・・・言えなかったのです。
(わたしも甘いですね。シュガー姫のことになると、確信が持てなくて・・・。こんな時に、だれかに相談できたら・・・。シュガー姫はお菓子ばかりで食事をきちんと召し上がってくださらない・・・。それだけでも、なんとか・・・)
シュガー姫は最近ずっと、ご飯を食べてくれません。お菓子を食べているのでしょうか。心配したメェさんは、ふう。そっと外に出てため息をつきました。
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