たくさんの あめが ふったあと、いままで みたことも ないような おおきな にじが かかりました。
「ほら、もう なかなくて いいから、みてみろよ」
こおにが ありちゃんの てを とって、ベランダに でました。
ありちゃんは、なきはらした あかいめで、キレイな にじを ながめました。
かわききっていた せかいが キラキラかがやいて みえます。
(うれしいな、うれしいな)
(これで また げんきに はなを さかせるね)
くさや きの こえも きこえてきた きが しました。
「すてきな あめを ありがとう」
ありちゃんは おもわず、こおにに おじぎを しました。
「あめが ひつように なったら、 いつでも よべよ。オレが ふらしてやる!」
おおきな にじの したで ふたりは てを つなぎました。
にじが きえると こおには そらへと かえって いきました。
「あめが ふらなきゃ いいのに、なんて もう ぜったい いわないからね~」
ありちゃんは おもいきり てを ふりました。