ある、はれた日のあさのことです。
ねこのおかあさんが、森の小みちをとおりかかりました。
「まあ、なんてきれいなおちばなんでしょう。この赤やきいろのおちばでネックレスをつくってやったら、ミイコ、きっとよろこぶわ」
そうして、赤やきいろ、オレンジ色のきれいなおちばを、ちゃいろのかいものかごにいれていきました。
おひるになると、大きなふくろをもって、日の出ようちえんの、くまのえんちょうせんせいがやってきました。
シャカシャカ ギュウギュウ シャカシャカ ギュウギュウ
えんちょうせんせいは、ふくろをあけると、おちばをたくさんつめこみました。
「さあ、これで、子どもたちと、おいしいやきいもがつくれるぞ。みんなよろこぶだろうなぁ」
そうして、にこにこしながら、ふくらんだふくろをかかえて、かえっていきました。
夕がたになると、かぜにふかれて、のこったおちばが、みちのはしっこに、たまりました。
小学校からかえるとちゅうの、1ぴきの子ぎつねが、その上をあるきました。
シャリシュリシャララ シャリシュリシャララ
なんておもしろい音なんでしょう!
それをきいた、ほかの子ぎつねたちも、はしってきました。
「うわあ、なんだか、おもしろそう!」
そうして、みんなでおちばの上を音をたてながら、かえっていきます。
シャリシュリシャララ シャリシュリシャララ
まるで楽団が森を通っているようでした。
子ぎつねたちが、いなくなってしまうと、森の小みちは、またしずかになりました。
「みんな、たのしそうだったね」
「赤やきいろのおちばたちは、きれいなネックレスになったのかなあ。」
「わたしはブローチになりたいわ」
のこったきれいないろのおちばたちは、じぶんたちがどうなるのか、たのしみにしています。
「ぼくは、あながあいているし、きたないちゃいろだから、だれのやくにもたてないんだ・・・」
リーフスキーは、ためいきをつきました。
なみだがポロンとこぼれました。
さくらのはっぱ リーフスキー(2/4)
文・山庭さくら 絵・橋本悦代