それからすうかげつがたちました。
雨にふられたり、お日さまにてらされたりして、リーフスキーたちは、だんだんボロボロになって、小さなはへんになっていきました。
リーフスキーが、土にかえる日がきました。
そのとき、とおくから、さくらの木のおかあさんのこえがきこえてきました。
「リーフスキーや、おまえをたべて、虫はげん気に大きくなれたのよ。おまえのあなは、くんしょうですよ」
リーフスキーは、えいえんのねむりにつくとちゅうで、そのこえをききました。
そうして、にっこりほほえみました。
「おまえたちは、土になるけれども、わたしはねっこから、そのえいようをもらうのよ。そうして、またあたらしいいのちをうみだすの。生きものはみんな、だれかのやくにたっているのよ」
けれども、そのこえは、もうリーフスキーにはきこえませんでした。
春になりました。
さくらには、またあたらしいはっぱが生まれています。
リーフスキーは、きっとそのどこかにいるはずです。
さくらのはっぱ リーフスキー(4/4)
文・山庭さくら 絵・橋本悦代