ほしいこ どんなこ(2/4)

文と絵・ひなたのんき

みなみかぜが、はるを はこんできたころ。
ふうふたちに、かわいいこどもが うまれた。
ふうふが ねがったとおりの、とくべつな ちからを もって。
タヌキの こだけは、ありのままに、うまれてきた。
「かみさま、ありがとうございます。このこは、わがやの、たからです」

どうぶつたちの、よろこぶこえが、そらの うえにも とどいた。
かみさまも よろこんで、くもの うえに ねそべって、まいにち、ニヘニヘ、わらっていた。

ひなたのんき について

東京都出身です。空と、水のある景色と、物語の世界が大好きです。 絵は描けないけど絵本が描きたいので、絵本の文章を編集さんに見てもらったりしています。 好きな絵本作家は、かがくいひろしさん、長谷川義史さん。 好きな童話は、寺村輝夫さんの「ぞうのたまごのたまごやき」、「こまったさんのオムレツ」。 好きな物語の出だしは、安房直子さん作「きつねの夕食会」の「新しいコーヒーセットを買ったので、きつねの女の子は、お客をよんでみたくてたまりませんでした」。 こんな風に人に衝撃を走らせる一文を、自分もかきたいと思います。