第4話 出会い
とろん。
辺りがゆれて、次の瞬間・・・そこにはとってもきれいなブルーのしずくの男の子が立っていました。しずくの男の子の体はすきとおっていて、まるでみずうみの底の様にゆらゆらゆれて見えました。大きさは、もえちゃんのこしぐらいでしょうか。
プルプルゆれています。
「・・・あ、あなた、だぁれ? マ、ママぁ・・・っ!」
あわわ。もえちゃんはあんまりびっくりして、声が出ません。何これ⁉︎ 夢を見ているのかなあ。
「こわがらないでりボク、ナミダくん」
しずくの男の子はにっこり笑いました。
「だれかがかなしい時、泣いている時にあらわれるようせいなの。ボクね、今修行中なの」
「じゃあこれ、夢じゃないの?」
「うん」
ナミダくんはにっこり笑いました。
「これからしばらく、ボクはキミのそばにいるからね。それが修行だから」
修行?
もえちゃんは首を傾げます。
「修行ってなあに?」
「ボクたちナミダのようせいはね、一人前になるために、だれかをにっこりしあわせにしなきゃいけないの。ボクはキミをえがおにしたい。かなしいお顔はいやだな。ボクはみんなにわらってほしい。えがおって、すてきだよね。ボク、だいすき」
ナミダくんはそう言って、にっこりとわらいました。