「おまえさんが、このオリの中に入りゃいい。そうすりゃ、ここは、にんげんのオリになる。あとは、オリのそばで、アイスをつくれば、にんげんあじのアイスの、できあがりだ」
「ほんと? あたしがオリに入ればいいの?」
「そうさ。ここは、いいオリだぜぇ」
言いながら、ライオンは、ボタリとよだれをたらしました。
レナをじぃっと見つめて、
「ふむ、あしからいくかな。はらは、さいごにとっとくか・・・やわらかくて、うまそうだ」
なんだか、ブツブツいっています。
「ご、ごめんね、ほかのオリにするわ」
それだけ言うと、レナはバッと立ち上がって、いっきににげ出しました。
「おぉい、ちょっとくらい、入ってけよー」
ライオンの、の太いこえに、おいかけられて、はしってはしって・・・。
きがつくと、ゴリラのオリのまえに、もどっていました。