ボスねこのゆめ(3/4)

文と絵・えもりなな

それから しばらくして ボスねこは また しろねこの すむ いえに いきました。

ボスねこは にんげんの いえが どうも きになって しかたがなかったのです。
ボスねこは うまれてから ずっと そとで くらして きたので にんげんの いえの くらしというものを しりませんでした。

くさむらの かげに かくれて いえに はいる チャンスを じっと うかがって いました。
このひは いえに すむ ひとたちと しろねこが そとへ でかけていく すがたが みえました。

「おー これはちょうどいい」
ボスねこは よろこんで いえに ちかづいて いきました。

えもり なな について

江森 奈々(えもり なな)1985年神奈川県生まれ。千葉県在住。幼少期より母から良質な絵本を与えられて育つ。幼い頃から絵を描くことが得意で、小学生の頃は漫画を描く。中学生になると美術部に所属し油絵を始める。灰谷健次郎の「兎の目」に感銘を受け、10代は日本や世界の児童文学を読みふける。現在、保育士をしながら絵本や童話、紙芝居の創作、読み聞かせを行っている。画家・イラストレーター、モデルとしても活躍中。絵本は1500冊以上読破。2023年be京都にて初のプチ個展を開催。パレットクラブスクール19期絵本コース卒業。トムズボックス2019冬季ワークショップ修了。 『絵本作家になるには、絵が描けないと無理ですか』(CATパブリッシング)の挿絵を一部担当。 著書に『おへそはなにしてる?』(クリエイターズ絵本「YOMO」) ●YouTube:【なないろ本屋/7's BOOKSHELF】 ●Instagram:【nana_museum】