地面が、ものすごいいきおいで動いてる。
さっきより、回転が速くなっているんだ。
背中に冷たい汗が流れて、気持ちが悪くなってきた。
ジャングルジムから、そろり、そろりと下りた。
目が回って、まっすぐ立っていられない。
しゃがみこんで、そいつにたのんだ。
「ねえ。公園、止めて」
「ハ。ハ。エンジョォーイ!」
そいつは、ジャングルジムのてっぺんで、知らんぷりして、クネクネおどっている。
「止めて! ストップ! ストップ!」
「ストップ。ワァイ?」
ワァイ。ホワイ。なぜ、っていう意味だ。このくらいなら、ぼくにもわかる。
「気持ち悪いから!」
オエッと、もどすまねをして見せたら、そいつは大げさに肩をすくめて、
「オウ」
って、なげいた。