なんにちかして、 リトルは おつきさまに はなしかけました。
「ねえ おつきさま。はんぶんに なってしまったよ」
おつきさまは ただ ただ ひかっているだけ。
「おつきさま、だいじょうぶ? いたくない? さみしくない? ぼく・・・しんぱいだよ」
びゅう〜
つめたい かぜが ふきぬけました。
かあさんが やってきて リトルを だきよせました。
「さあ もうおやすみ。 あしたは きっと いいおてんきだよ」
リトルは あたたかい かあさんの うでのなかで、 もういちど そらを みあげました。
「おつきさまの はんぶんは、どこに いってしまったんだろう・・・?」
おつきさまは、すこしずつ、すこしずつ かすんできました。
「おつきさま・・・、おつきさま・・・」
リトルの まぶたは おもくなって いきました。
リトルと はんぶんの おつきさま(1/4)
文と絵・かなこ すぷらうと