リンのはね(1/2)

文と絵・かなこ すぷらうと

つばめの リンは うまれつき ちぎれやすい はねを もっていました。
「なんだい、そのはねは。くやしかったら おいついてこい」
そういって ほかの つばめは はねをひろげます。
そして そらたかく とんでいって しまうのでした。
リンS1_2ふわふわとした リンの はねでは そらを たかく とべません。
ながい じかん とんで いることも できません。
リンは いつも なかまはずれに されていました。

かなこ すぷらうと について

埼玉県生まれ。社会人になった後、1年間暮らしたNewZealandでたくさんの自然に触れたことをきっかけに、絵を描くことを志す。帰国後は絵画教室に通い、児童デイサービスで働きながら絵本づくりやイラスト制作を続ける。空気の匂いや温度のある絵を描けるように勉強中。現在はアメリカ在住。 Twitter : kanacosprout