まごのリリ―ちゃんはというと、まじょとおへやを見てまわっていました。
「もう、大きな音ね。うるさいわ、おばあさま、なんとかならないの」
まゆげをピクピクさせながらリリーちゃんは、口をとがらせました。
「こら。何をさぼっている。おきゃくさまをよろこばせないといけないのに、ねていてはだめだろう」
おこったまじょは、手にもったほうきをふり回しながら、どなりちらしました。
くまさんは、大きな音で目がさめました。
なぜならば、くまの耳だけが、まじょの声がきこえるようなしくみになっているからです。
『ねむたい時にねむれないなんて、なんてことだ』
くまさんは毛をさか立てました。