こぶたは大なべに水をいっぱい入れて
⑦ つぎの日、また、おおかみがやってきて、こんどはお祭りに誘った。
3時に約束をしたが、こんどもこぶたは早めに出かけた。お祭りでバターつくりの樽を買って帰ろうとするとおおかみがやってきたので、こぶたは樽に隠れたが、その樽がこぶたを
入れたまま転がりだした。
坂を転がり下りてくる樽にびっくりしたおおかみは、お祭りに行かずに逃げ帰った。
⑧ おおかみがこぶたの家に行って樽の話をしたら、「それはぼくさ」と言われたので、カンカンに怒った。
「もう、かんべんできないぞ。煙突から下りていっておまえを食べてやる」
⑨ そこで、こぶたは大なべに水をいっぱい入れて火を焚きつけた。
おおかみが煙突から下りてきたときにこぶたが鍋の蓋を取ったので、おおかみは鍋の中に落ちた。こぶたは蓋をかぶせて、おおかみを煮て、晩ごはんに食べた。
⑩ それから先、こぶたはずっと幸せに暮らした。
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