幼年童話の書き方~第1部「基本のキ」その12

その12「先生の選び方」

童話講座を受講するときの参考に
1学期の始業式で子どもたちが楽しみにしていることと言ったら、担任発表でしょうか。
校長先生が学級担任の名前を発表するたびに、子どもたちから歓声があがったり溜息がもれたり、悲鳴も聞こえたり。ふだんの集会なら「静かに!」と注意が入る場面ですが、このときばかりは黙認です。
先生を選べない子どもたちには、これぐらいの楽しみがあってもいいですよね。

子どもたちは先生を選べませんが、みなさんは先生を選べます。
選んでいいんです! ということで、今回は先生の選び方です。
童話講座を受講するときの参考にしてください。

先生選びのポイントは相性です。先生の優劣ではなく、あなたとの相性を見極めることです。
だれにでもその人ならではの良さがあるものです。その良さに磨きをかけていくことで魅力的な作品が書けるようになります。
なので、講師にはその良さを見つけた上で批評してもらわないと受講する意味がありません。

とは言っても、講師にもそれぞれ価値観や児童文学観があり、好みもありますからね。それがあなたのと違っていると、なかなか良さに気づいてもらえないかもしれません。
これが先生とあなたとの相性ということです。相性が悪いと感じたら、さっさと先生を替えちゃえばいいです。

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野村一秋 について

(のむら かずあき):1954年、愛知県に生まれる。教員として小学校に勤務した経験のもと、子どもの目線に立った作品を生み出している。日本児童文芸家協会会員。日本児童文学者協会会員。日本文藝家協会会員。主な作品に『天小森教授、宿題ひきうけます』(小峰書店)、『しょうぶだ しょうぶ!』(文研出版)、『ミルクが、にゅういんしたって?!』『4年2組がやってきた』(共にくもん出版)などがある。