幼年童話の書き方~第1部「基本のキ」その12

納得できるものだけを受け入れる
ついでに、批評のされ方も書いておきますね。講座では、受講生の作品を講師が批評したり、合評という形で受講生がお互いに批評し合ったりすることがありますが、そんなときに批評をどう受け止めればいいのかということです。

いろいろな意見が出ますが、出た意見がすべて正しいとは限らないので、自分が納得できるものだけを受け入れましょう。納得できないものは聞き流せばいいです、相手が講師であっても。理解できないものは頭の片隅に置いておいて、理解できるようになるまで待ちましょう。無理をして受け入れようとしても混乱して書けなくなるだけです。

アドバイスのとおりに直すのではなく、それをヒントにして、さらに自分なりの工夫を加えて直すことを心がけましょう。
否定的な意見が出てもくさらない。悔しさをバネにする。これがいちばんだいじなこと、かもね。

今回で第1部「基本のキ」は終了です。
次回からは第2部「名作から学ぶ」で、わたしが学んだ幼年童話の作品を紹介していきます。


野村一秋先生のインタビュー記事もぜひご一読を!

『ミルクが、にゅういんしたって?』著者・野村一秋先生に聞く(1/3)
https://x.gd/etXKc
『ミルクが、にゅういんしたって?』著者・野村一秋先生に聞く(2/3)
https://x.gd/oTLHR
『ミルクが、にゅういんしたって?』著者・野村一秋先生に聞く(3/3)
https://x.gd/sq5xe

野村一秋 について

(のむら かずあき):1954年、愛知県に生まれる。教員として小学校に勤務した経験のもと、子どもの目線に立った作品を生み出している。日本児童文芸家協会会員。日本児童文学者協会会員。日本文藝家協会会員。主な作品に『天小森教授、宿題ひきうけます』(小峰書店)、『しょうぶだ しょうぶ!』(文研出版)、『ミルクが、にゅういんしたって?!』『4年2組がやってきた』(共にくもん出版)などがある。