動物たちは、ぼくをとりかこんだ。
にらみつける目、目、目・・・。
「かいじゅうがあらわれたからって、どうしてすぐに戦うのさ、ハチくん」
「だって、ぼくは、悪いやつをたおすのが仕事だから・・・」
「でもさ、かいじゅうだからって悪いやつとはかぎらないでしょ。まず、相手がどうしてあらわれたか理由を、ハチくんから聞いてあげるべきじゃないの?」
「でも・・・」
クマさんのさすような視線に、ぼくは思わず目をふせた。
「やっぱりちゃんと話し合うべきでしょ。力でねじふせたって解決にはならないんだよ」
「う、うん・・・」
今まで戦隊ロボットとしてがんばっていたのに、みんなはめいわくしていたんだ。
「戦い反対! 暴力反対!」
「そうだ、そうだ!」
「話し合いで平和解決!」
山の動物たちが、口々にさけんだ。
みんなを助けようと思って戦ったのに・・・。
その場にいることができず、ぼくは全速力で飯田橋博士の研究所にもどった。