忘れていた大切なものを思い出させてくれる一冊

◆忘れていた価値観を

夢だと思っていた光景は、現実のものとなり、豊かな物に囲まれたアルメットは、貧しい人々に、分け与えたい!と願います。
すると、次々と街に隠れていた貧しい人々がアルメットに会いにきて、プレゼントを受け取ります。
やがて、街のお金持ちは、様々な物を寄付してくれるようになり・・・。

幼いアルメットの活動を見て、街の有力者や、金儲け主義の商売人が心を改める様子は、痛快です!
この絵本から、「物を大切にする」「日々の糧を大切にする」「ぜいたくは禁物!」「自分よがりな行動はご法度!」など、当たり前のようでいて、忘れていた価値観を思い出せました。
迫力ある、独特の色彩の絵と、谷川俊太郎さんの美しい日本語が、印象に残る一冊でした。

 

三輪桃加 について

兵庫県出身、東京都在住。お料理と絵本、明治~昭和初期のレトロな文化をこよなく愛す。自身の体調不良から毎日食べることの大切さを痛感し、大学で食物学(栄養学)を学び、シニア野菜ソムリエ(野菜ソムリエの最高峰)の資格を取得。 「真の"美"体質」をモットーにダイエットや食を通した健康・美容関連記事、食育絵本などを手掛けている。 ブログ:野菜&果物の美養栄養学